尿路結石の尿管内視鏡でのレーザー砕石(尿路結石の効果的な治療法)
尿管内視鏡の歴史 made in Japan
胃の中を撮影したい、当時の国民病であった胃潰瘍と胃がんを克服するための内視鏡開発の歴史はプロジェクトXにも紹介されて感動を呼びました。
実はほぼ同じ頃、尿管の内腔(内部の空間)を観察したいと考えていた男がいました。胃カメラ開発チームと同じ東京大学分院にいた、阿曽佳郎医師です。胃や食道に比べると格段にせまい尿管、内腔はわずか数mm。はじめて世界に先駆けてこの尿管内視鏡(尿管鏡)を発表したのは1970年代です。
このとき学会会場では世界中の医師団がスタンディング・オベーションで阿曽医師のプレゼンテーションを絶賛したといわれています。当初は内視鏡の径が太く、内視鏡挿入前に尿管を拡げる必要がありました。当院の堀江がはじめて尿管鏡を操作したのはちょうどこのころで、じきにより細い内視鏡が開発され、尿管を拡げなくとも挿入することができるようになりました。当時原因がわからなかった突発性腎血尿についても腎孟を直接観察することにより、腎孟の静脈洞からの出血を確認し報告しています。
当初、患部の観察にのみ使われていた尿管鏡でしたが、ホロミウムレーザーを医療に利用することができるようになり、尿管鏡にレーザープロープ(レーザーを照射する機器)を挿入して結石をレーザーによって砕石できるようになりました。堀江が泌尿器科医になった頃はすべて開腹手術をしていた結石治療が、そのほとんどがESWL(体外衝撃波結石破砕術)と内視鏡手術で解決できるようになったのです。
帝京大学での尿路結石治療
帝京大学では尿管鏡は結石の部位に分けて数種類の尿管鏡を使い分け、レーザー治療を行っています。特に結石が尿管を閉塞して時間がたっている嵌頓(かんとん)結石に威力を発揮します。
嵌頓結石は尿管の表面が尿管の上皮で覆われてしまっている状態です。この状態ではESWLでは破砕しても体外に排出できません。このような治療ではTUL(経尿道的尿管結石砕石術)が必要となります。
TUL*とESWLをうまく組み合わせることで早く、からだへの負担を少なく結石治療を終わらせることができるのです。
*TUL(経尿道的尿管結石砕石術)




