HIFU:高密度焦点式超音波治療 (その2)
治療方法

肛門から治療用プローベ(超音波を発する機器)を挿入し、前立腺の特定の部位に超音波を集束します。プローベは経直腸的前立腺生検に用いる診断用超音波プローベと似た形態です。プローベから超音波を発振し、小さな領域に高密度の超音波を集束することで、その焦点は60~90度の高温になり、高温にさらされた癌の病巣は破壊され死滅します。この小さな焦点をコンピューター制御により少しずつ前立腺内部を移動させていきます。治療時間は約3時間全身麻酔と硬膜外麻酔の併用で行います。膀胱尿道にはカテーテルを留置します。
HIFU治療の優れている点
HIFUは限局性(前立腺に近接するほかの臓器に癌が及んでいない、または転移がおきていない)前立腺癌の治療法として、80%以上の症例で癌をコントロールすることができる画期的な最先端医療です。 手術治療、放射線治療と比較してHIFUは次のような利点を挙げられます。
- 皮膚や筋肉への傷がない。(きわめて低侵襲)
- 術中の出血がなく、手術治療に比べ安全性が高い。(非観血的)
- 禁忌の合併症が少ない。
- 短期間の入院による治療。
- 退院後すぐ社会復帰できる。
「1.皮膚や筋肉への傷がない。(きわめて低侵襲)」、「術中の出血がなく、手術治療に比べ安全性が高い。(非観血的)」の点では、たとえば永久刺入小線源埋め込み組織内照射療法は前立腺に穿刺する必要がありますからHIFU よりも浸襲性が高い治療といえます。
「3.禁忌の合併症が少ない。」では心房細動等の合併や一部の冠動脈ステントにより中止することが難しい場合でも、抗血小板剤を常用したまま治療可能です。




