膀胱癌に対する膀胱全摘除術

図3
2003 年4 月以降58 例の膀胱全摘除術を行っています。男性50 例、女性8 例で、37 歳から80 歳までの方に行っています。尿路変更術の内訳は新膀胱29例、回腸導管23例、尿管皮膚瘻3 例です。31ヶ月の術後観察期間中央値での結果を示します。疾患特異的3 年生存率はpT0、pTis、pT1 症例は100%、pT2 54.7%、pT3 46.7%、pT4a 71.4%でした(図3)。
1992 年Parra 等による単純膀胱全摘の報告から、いくつかの腹腔鏡下膀胱全摘除術の報告が見られますが、その術式に関しては、標準化されたとは言いがたいものがあります。開放性手術と比較して鏡視下手術の利点は、具体的には疼痛の軽減、食事開始の促進、開放性手術での長時間の腸管露出にともなう術後腸閉塞の頻度の低下、創感染の回避、入院期間の短縮等が予想されます。また膀胱癌に対する根治性腹腔鏡下膀胱全摘除術の治療成績は開放性手術と差はないと報告され、合併症に関しても差はないと報告されています。われわれ cT2 以下の症例に関しては積極的に腹腔鏡下膀胱全摘除術を行っています。

堀江 重郎
武藤 智


