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結石外来

責任医師
栗原浩司
担当医師
堀江重郎、吉井 隆、小関達郎
扱う疾患
尿路結石は、上部尿路結石、すなわち腎結石、尿管結石と下部尿路結石の膀胱結石、尿道結石に分類されます。頻度が高いのは上部尿路結石で激しい痛みで救急来院されることが少なくありません。一方下部尿路結石では排尿障害をはじめとする基礎疾患があることが多いが特徴です。尿路結石外来が対象とする疾患には海綿腎、腎尿細管性アシドーシス、副甲状腺機能亢進症、高尿酸血症、高カルシウム尿症、シスチン尿症、慢性尿路感染症があります。

尿路結石:当院の治療戦略

 頻度の高い尿管結石の症状は、通常激しい背部痛、側腹部痛が認められます。また頻尿・残尿感などの膀胱炎様症状、腹満・悪心・嘔吐などの消化器症状を訴えることもあり、疼痛コントロールに苦慮することも多くみられます。結石が数mm 径の場合は自然排泄が期待できるため保存的に経過観察も可能ですが、繰り返す疼痛発作や尿路感染の合併、尿路閉塞の持続で腎機能の低下が懸念される場合は積極的治療を考慮すべきです。


図1

 体外衝撃波結石破砕術(ESWL)は上部尿路結石治療の中心になっています。当院ではドルニエ社のリソトリプターD( 図1)を使用し、2003 年度から2007 年度まで904 例を施行し、有効率(3ヵ月後)は93.4%、完全排石率は80.2%と、世界でもトップクラスのきわめて良好な成績でした。

 その大きな理由に当院の無痛治療があげられます。 ESWL による治療は疼痛を伴います。一般的にはNSAID の座薬やペンタゾシン注射での鎮痛が多いですが、当院ではなるべく無痛で十分な治療加療を行うため、静脈麻酔と硬膜外麻酔を併用し行なっています。


 さらに、ESWLでは治療が困難な尿管嵌頓結石に対しては積極的にBoston Scientific 社ホルミウムYAG レーザー(図2)と細径軟性尿管鏡(図3)による内視鏡治療(経尿道的尿管結石砕石術)(図4) を施行しています。(件数スライド:手術件数の項目で示します)尿管鏡レーザー治療は、堀江教授が日本での導入当初から関わり、高い技術がスタッフに引き継がれています。


 腎盂全体に結石が形成されている鋳型結石(staghorn)の治療は、ESWLでは長期間かかります。当院では経皮的腎結石破砕術(PNL)を行い、ESWLで1 月かかる破砕を1 日で終えています。(図5:PNL 前)(図6:PNL 後)

  尿路結石の生涯罹患率は男性9.0%、女性3.8% といわれています。また再発する率も高く、腎結石の再発率は5年間で45%、10 年間で60% とされています。予防として、クエン酸製剤(ウラリット)などを処方します。また尿路結石と通風、糖尿病には密接な関係があることがわかってきました。メタボリック症候群の精査も合わせて行って、内科に紹介しています。

  現在、結石外来は、月曜午後を中心に行なっており、月 120人前後が通院加療しています。療養指導は、飲水、食事、薬物を組み合わせて行っていますが、尿路結石は再発する頻度が高く、代謝疾患に起因することも多いため結石素因の解明が必須であり、病因に対する治療は二次予防の点からも重要です。